INFORMATION

PLMの主要機能と企業での活用状況

COLUMN2023.10.18

製造業における製品・設計のデータ管理の流れは、1990年頃から各企業で活用され始めた図面管理システムから、 製品設計情報を一元管理するPDMシステムへの利用へと進み、ここ10年では製品の企画・開発・設計・製造・保守までのライフサイクルを管理するPLMシステムへの導入を検討し活用する企業が増えてきました。 

2010年以前PLMシステムの適用範囲(機能)は、導入済みの殆どの企業で製品設計部門での部品管理・構成管理(BOM)、設計データ管理(CAD、設計ドキュメント)、設計変更管理、関連システムIFぐらいまででした。(図1の「●」の欄参照) 

2010年以降では、製品設計の後工程である工程設計、調達、製造の部門まで一貫した製品データ管理をすることが求められ、その機能の導入・適用まで進められている企業も増えてきました。また、製品設計の上流にあたる商品企画・受注見積の範囲まで製品ライフサイクルの初期としてPLMシステムで管理されている企業もあります。 

製造業における製品情報の一元管理とは、製品の企画から設計・製造・保守まで考えると製品ライフサイクルの観点からBOMをいかに管理するかに係わっていると考えます。あらためて、自社の製品がBOMとしてどの様な管理をされているか、業務フロー(自部門・部門間での情報の流れ)、社内導入システム(商品管理、CAD,生産管理、購買管理、保守管理、品質管理、等々)での扱いや振る舞いを製品ライフサイクルとしてBOMデータが成長(工程を追うごとにデータが付加される)する観点から見直してはいかがでしょうか?

図1 PLMの主要機能と導入年代(DX時代のPLM/BOM導入(11)*1 より)

<参考文献>
1)  DX時代のPLM/BOM導入(11PLMとBOMの基礎知識 (2):PLMの進化の歴史を振り返ろう」

[三河進/株式会社グローバルものづくり研究所, MONOist] (2023年3月8日)