※撮影は感染予防対策を実施した上で行ないました。撮影時のみマスクを外しています。
電子化率100%! PLMで設計業務効率化と法規制対応の厳格化・効率化を同時達成
土岐 佳久 氏
オムロン ヘルスケア株式会社
開発統轄本部 / 商品開発統轄部
開発推進部 / 部長
伊達 渡 氏
オムロン ヘルスケア株式会社
開発統轄本部 / 商品開発統轄部
開発推進部
開発グループリーダー代理 / 基幹職
原田 進一
株式会社ゼネテック
オムロン ヘルスケア様
PLM導入プロジェクト
プロジェクトマネージャー
※役職などはすべて撮影当時(2020年8月)のものです。
DIGEST
課題・背景
開発拠点がグローバルに広がる中、設計・開発業務の複雑化へ対応するために解決しなければならない3つの課題と背景があった。
「原図」が紙(承認は手書きのサイン)であるため、「原図」「設計情報」を、グローバルで共有/活用しにくい。
=グローバル化の障壁
「設計情報(電子データ)」が、一元管理できていないため、必要な「設計情報」を探すのに時間がかかる。
=本質業務に集中できない
変化が激しく年々厳しさを増している医療機器業界の法規制に、柔軟に対応できる仕組みを構築することが急務である。
=法規制対応
ソリューション/テーマ
PLMソリューションである「Windchill」に機能追加した厳格なFDAの規定に対応する、医療機器メーカー様専用パッケージシステム「Windchill Medical Device Suite」を採用。
導入ではTOPWELLのベストプラクティス適用サービスを利用し以下のテーマを短期間で成し遂げた。
・ドキュメント管理(DHF、DMR等)
・メカCADデータ管理
・エレキCADデータ管理
・BOM管理
・変更管理
・プロジェクト管理
・部品、BOM情報の他システム連携(Add-On)
その他、CSV(コンピュータ化システムバリデーション:Computerized System Validation)もTOPWELLで実施。
成果
設計・開発業務の電子化率100%を達成したことにより、拠点間での設計情報をグローバルで活用できる環境の構築ができた。
設計・開発業務がシンプルになることで、設計工数、管理工数が激減し、必要な「設計情報」を探す時間が大幅に短縮され、設計の本質に割く時間の創出が期待される。
Windchillのフォローにより、法規制対応の確実性・効率性向上(厳格な変更管理の実施)など、監査指摘率の減少が見込まれている。
INTERVIEW
Whindchillを導入するにあたって
今後グローバルで同時開発などに対応するとなれば、従来の紙中心の管理方法では、やがて変更などに精度よく対応することが難しくなることは予想できました。変革をしなければ、今後、品質問題の発生や、監査リスクにつながる可能性が高まってしまうと考えていました。
土岐 佳久 氏
オムロン ヘルスケア株式会社
開発統轄本部
商品開発統轄部
開発推進部 / 部長
伊達 渡 氏
オムロン ヘルスケア株式会社
開発統轄本部
商品開発統轄部 / 開発推進部
開発グループリーダー代理
基幹職
導入プロジェクトにおける
問題とその克服
導入にあたり活動目的自体には合意をとれていたので、設計エンジニアの多くは協力的で比較的スムーズに話が進みました。しかし、今までとはプロセスを抜本的に変える必要があったため、既存システムや業務上の制約事項の存在や、過去の考え方に引きずられたりして、説明はするもの実際にものを見るまではお互いに完成イメージを想像するのが難しい状態でした。またデータが集まるだけではなく、データをつなげて管理することこそを目標としていましたが、繋げ方の方法によってもいろいろと細かい部分で意見がぶつかりました。設計エンジニアのためのアウトプットという考え方から、後工程の生産につなげるためのアウトプットという考え方・内容に変えなければいけなかったことが特に難しい部分でした。そこで、事前に現場に出向いて、どのようにデータを活用・管理しているのかを徹底的にヒアリングしました。
また毎月事前検討会を開催し、主要メンバー(工場・製造・設計)が常に参加する状態で質問・回答・議論を重ねて、その場で解決していく方式で行いました。
システムを押し付けるのではなく、どのように活用していくのかをみんなで考えていけたのが非常によかった点でした。
ベンダー側のPMとして
ワークショップの中で顧客と一緒に要件を出し合い、詳細レベルの業務要件やシステム要件に落とし込んでいった。そこが難しくもありスムーズに進められた部分でもあった。パッケージの標準機能でできることが決まっているので、こちら側からある程度ご提案させていただき、そこから議論を重ねていった。当社のベストプラクティス適応サービスにより、実現可能な方向で進めることができたので今回のスピーディーな導入につながったと思う。
原田 進一
株式会社ゼネテック
オムロン ヘルスケア様
PLM導入プロジェクト
プロジェクトマネージャー
TOPWELLの考察
~導入の成功要因~
今回の導入プロジェクトがうまく進んだ要因として特筆すべき点は、オムロン ヘルスケア土岐氏と伊達氏のチェンジ・エージェント(導入推進者)としての活躍である。
チェンジ・エージェントとは一口に言っても様々な個人が存在するが、彼らにも階層的な関係(チェンジ・エージェントの階層性)があると考えられている(図参照)。この中で、土岐氏はミドル階層に位置し、トップ・マネジメントの戦略(設計拠点のグローバル化、法規制対応の厳格化)の必要性を理解し、それを具現化するために必要な施策(PLMの導入)を決定し、それら戦略と施策の重要性をロワー階層および利用部門に伝播した。また施策の実行がしやすい環境をロワー階層のために整え、ロワー階層および利用部門に変革への意欲を持たせる努力をし続けた。
一方、伊達氏はロワー階層に位置し、システムの利用部門と直接関与しながら新しい考え方、新しい業務、そして新しいシステムの普及に努めた。PLMシステムの価値と限界を正確に把握し、リーダーシップをとりながら利用部門とベンダー間の調整を行い、双方を見事にコントロールし、現実的なシステムへと昇華させていった。このように、土岐氏と伊達氏はチェンジ・エージェントとしての役割を見事に全うされたため、導入プロジェクトがスムーズに進んだといっても過言ではない。
※2020年3月時点
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